「動画2.0VISUAL STORY TELLING」を読んだ感想と、そこから学ぶエモくて刺さる文章の書き方

この記事の内容

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この記事の内容は、明石ガクトの著書「動画2.0 VISUAL STORY TELLING」を読んだ感想と分析

そしてこの本から学んだ人の情動を煽るエモい文章の書き方を考察した2本立てだ。

エモい文章、エモい記事、エモい本を書くポイントを知りたいという方は僕なりの分析を参考にしてほしい。

動画2.0 VISUAL STORY TELLINGの要約

既にこの本を読んだという人は読み飛ばしてください。

この本は学生時代、映像制作に取り憑かれ、YouTubeに出会い、インターネットの可能性を知り、20代をつまんねぇ仕事で意識低く生きて、30歳になって本当にやりたかったことに挑戦した男の、ほぼ全てが入っている。(P.7)

この本は、今注目を集める「動画」というテーマを軸に据え、ヴィジュアル化する世界で新しいコンテンツやメディアを作っていこうというチャレンジャーたちに武器を与えることを目的に書いたものだ。(P.11)

著者の明石ガクト氏は今若者の間でグイグイきている動画メディアONE MEDIAの創業者。

動画というものに向き合い人生を捧げてきた。

動画メディアにしがみつき人生のドン底をかいくぐり、動画メディアでのし上がった。

そんな動画の虜になった人間が解説する動画の全て。

まとめるとこんなかんじ。

  • 動画の歴史と、映像と動画の違い。
  • 5Gと8Kによる数年後の動画革命。
  • 動画のブランディングの重要性。
  • ONE MEDIAの理念。
  • クリエイターが発信者となり、個人の力が増している。
  • エンゲージメントの高い動画を作れ。
  • ONE MEDIAの動画の作り方。

以上が僕の印象に残ったトピックで、勉強にもなった。

ちょっとでも気になった人は読んでいただきたい。

この記事をきっかけに本を読んでいただくことで、この無礼な記事も著者に許されるのではないかと思う()

本書を読んだ感想と分析

ここから僕の感想を書いていこう。

出版業界にも動画業界にも全く知見のない素人の考えをこき下ろしていただきたい。

ド素人は新たに知ることが多い

動画メディア、動画ビジネスについて全く知識がない僕にとってはとても面白い”読み物”だった。

明石ガクトという男の人生をたどりながら、動画についての勉強ができる読み物だ。

iPhoneと通信技術がここ10年で発達してきたのに伴って、動画も発達してきた。

「動画」は20年前の人間には全くなかった概念の学問であり、ビジネスだ。

今後もさらに動画はアツくなるということをあまり知らない人にとっては、トレンドをキャッチするための良い教科書になる。

僕もかなり感化された。

動画メディアの攻略本ではなく、物語であり、自己啓発本である

1行で説明すると、今既にYouTubeなどの動画ビジネスに関わっている人が、動画メディアが台頭するという未来を再確認し自信につなげるための自己啓発本、そして明石ガクトの自叙伝である。

Chapter4には「若者たちよ、クリエイターになれ」というテーマのもと、「トップ1パーセントのクリエイターになるには」や「ONE MEDIA 完全動画マニュアル」というミニチャプターがある。

僕はここの内容が特に気になってこの本を手にしたのだが、動画作成の技術やシェアされるためのコツなどについてはあまり詳しく書かれていなかった

だから既に動画ビジネスに携わっている人や、YouTuberを目指している人にとって役立つ実践的な技術は期待しないほうがいい

AMAZONのレビューにはIPTが低いとあった

AMAZONのレビューにはIPTが低いというレビューがあった。

IPTとは著者明石ガクトが定義したもので、Information Per Timeの略だ。

つまり時間あたりの情報、コンテンツに詰め込まれた情報の密度だ。

この本は専門書とみなせば、正直情報量としては少ないと感じた。

しかし動画ではない本に対してIPTが低いという批判をするのはズレている。

そもそも専門書ではなく、自己啓発本だ。

専門書のように動画に関する情報を詰め込んだのではなく、自己啓発の道具として売られているのだ。

面白いYouTuberになろうと思って¥1620を払ったのであれば損した気分になるだろう。

この本がウケた理由を探り、エモい文章の書き方を学ぼう

エルモではない

動画に関することも面白かったのが、この本の文章のエモさに僕はかなりそそられた。

僕のような若者を感化しようという戦略にまんまとハマってしまった。

悔しいのでいやらしくエモさを分析して利用してやる

ドン底からの逆転ストーリーはウケる

2016年の秋のことだった。

会社はドン底で、仕事も金も人もあらゆるものが僕の前からなくなりかけていた。

見栄はって借りた渋谷のON THE CORNERの上にあるオシャレなオフィス。

家賃はとてもじゃないけど支払い続けられる状況ではなく、最高に居心地が悪かった。

(P.41)

メンタリストDAIGOの著書「人を操る禁断の文章術」に書かれていたが、人の感情を煽るストーリーは落差が必要。

つまり日常、そしてドン底からの大成功というストーリーは落差が大きくて心に刺さりやすい。

今ウケるストーリーは映画にしろアニメにしろ大体は「普通→ドン底→大復活」という展開らしい。

この本は1冊を通して明石ガクトのドン底からの復活劇を描いている。

ピュアな僕の感情を煽ってきやがったクソ。

若者言葉を使う

わざわざ爆誕なんて言葉を僕に使わせるくらいだから、その勢いは今思い出しても本当にヤバかった

(P.27)

しかし『工場の出口』はマジでつまらない。

(P.47)

この本は完全に若者に向けて書かれている

10代後半から30代前半がターゲット。

50代以上には買ってもらおうなんて絶対に思っていない。

だから「24歳、会社員、意識の高い男子。このままこの会社で働き続けることに少々不安を抱いている。ビジネスのトレンドには敏感。」という読者設定にして、完全にそいつに話しかけているように書いている。

ここまで細かい設定をした上で文章を書くのは「ペルソナ設定」と言われていて、ある一人の人間に向けて書く意識を持てば多くの人に刺さる文章になるという手法だ。

そのような若者にペルソナを設定したならば、若者言葉を使う方が若者に響く。

「ヤバい」なんて言葉はほとんどのビジネス書で見ることはない。

髭面で(教祖みたいな)おっさんがヤバいというワードを使ってる時点でなんかエモい()

より口語的に

よし、前置きはここまでにして、いよいよ物語(ストーリー)を始めよう。

準備はできたかい?

(P.12)

そもそもONE MEDIAはどこに向かっているのか?

その話をちょっとさせてくれ。

(P.160)

君がこの先、仮想通貨でもバーチャルYouTuberでもマグロ漁船でもなんでもいいけど、巨万の富を得たとしよう。

それでも君は、死ぬ直前に公開するかもしれない。

本当にやりたいことから逃げているからだ。

僕は、やりたいことをやりきって、死にたい。

そして、君にもそうであってほしい。

(P.217)

より口語的に、つまり話し言葉にすることで著者か自分に話しかけているような感覚を覚える。

テキストでありながらライブ感を演出することができる。

最近のビジネス書は話し言葉で書かれたものが増えている気がするし、それが売れている。

それっぽい横文字が若者受けする

Information Per Time

この「情報の凝縮」を真っ先に体現したクリエイターたちがいる。

それがYouTuberだ。

(P.71)

今こうやって書いていても指先が震えるようなパンチラインだ。

(P.41)

人間の可能性をビシバシ感じる、とてもエンパワーメントな動画だ。

(P.165)

このような横文字をやりすぎることなく散りばめることでなんかカッケー読み物感がつき、意識高い心をくすぐってくる。

全く上手く言えていないが、そういう読者の持ち上げ方が若者に刺さるポイントではないかと思う。

このキャッチーな横文字を使うという手法はかなり効果的で、誰でも実践できる文章術なのではないだろうか。

(早速「キャッチー」で実践した。言ってしまうスタイル。)

概念化する

だからこそ、本当に価値のある時間を提供できているメディアに、プラットフォームが寄り添おうとしているのがサードウェーブなのだ。

(P.40)

そうやって若年層を中心にアメリカの生活に基本だったケーブルテレビを解約する人が増加している。

この現象のことを「コードカット」という。

(P.140,141)

そうやって、とりあえず流行っているショットを組み合わせてできるものは、どこかで見たことがあるような中身のない映像だ。

僕はそれを「オシャレなカラオケビデオ」と呼んでいる。

(P.153)

今から数年後、具体的には5Gと8Kが普及するタイミングで、映像と動画のバランスが逆転する。

僕はそれを動画産業革命と呼んでいる。

(P.79)

このように、なんでもないことでも概念化することによってそれらしくなる

概念化することで、ボワッとした説明が一言にすっきりまとまって、読者の印象に残りやすくなる。

勉強していても自分で概念化してあげることで覚えやすくなるのでおすすめだ。

歴史上の逸話や有名人、有名な理論、名言を引用する

こんな風に、ヴィジュアルで行動を喚起されてしまう事象は、古くから「アフォーダンス理論」として研究されてきた。

(P.8)

君は「1万時間の法則」を知っているかい?

マルコム・グラッドウェルが各分野の一流と呼ばれている人を研究した結果、スポーツでも芸術でもビジネスでもプロフェッショナルレベルになるためには1万時間の積み重ねが必要だという法則だ。

(P.45)

いつも、革命は時代が要請するものだ。

かつて、ヘンリーフォードがこう言った。

“If I had asked people what they wanted, they would have said faster horses.”

「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らはもっと早い馬が欲しいと答えていただろう。」

人々が本質的に求めていたのは、早い馬車ではない。早い移動手段だ。だが、自動車を知らない人にその選択肢を想像することはできないだろう。

同様に動画について明確なイメージを視聴者の誰も持っていない。それどころか、ポストスマートフォン時代に訪れた動画の重要性に、映像業界にいるプロの大人たちすらも、まだ気づいていない。
この時代の要請に気づいているのは、僕らだけなんだ。

(P.79)

一言で言えば「引用する」と言うこと。

かなり古典的な手法である。

マルコス・ラーウェルは「引用は自分の論を強めるのに有用だ。私の著書は引用をなくしては売れていないだろう」と言葉を残している。

ちなみにマルコス・ラーウェルという人物は存在しないが、引用っぽく書いただけでそれらしい文章になったのではないだろうか()

実際、引用の効果は強く簡単で誰にでも実践できる手法だ。

僕も歴史上の名言集的な本を買ってここぞと利用したいと思う。

さいごに

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動画2.0の文章をテンプレートにした(パクリではない)記事を近々書こうと思う。

最後まで読んでいただきありがとうございました。